佐賀県佐賀市「SAGAスマート街なかプロジェクト 」

展開地域名: 佐賀県佐賀市

分野:
地域活性化
スマートシティ
キーワード:
自動化
業務効率化
ワークフロー
ホームページ
AI
IoT
都市OS

←戻る

解決すべき課題

■総合計画で示す施策の中で、特に人口減少・少子高齢化に焦点を当て、「人口減少の克服」、「地域経済の活性化」をめざして、重点的に取り組む施策等をまとめた「第2期佐賀市まち・ひと・しごと創生総合戦略」(2020 年 3 月策定)に掲げる基本目標の達成。

● そのための中心市街地に都市機能を集約することにより拠点性を高め、賑わいのある街づくり。(佐賀市「2021 佐賀市 街なか未来技術活用モデルプラン」より。)

・中心市街地の人の流れ(回遊・消費行動)を定量的に把握するため、中心市街地通行量調査(年間 4 日間 12 か所)を実施している。平成 23 年度以降は 7 万人程度で推移する中、近年はコロナ禍の影響により 5 万人程度に減少している。

・令和 6 年度開催の国スポ・全障スポ(SAGA2024)や“人中心”の居心地が良く歩きたくなる空間づくりを目指し、本市における交流人口(来街者)のニーズを取り込む受け皿を創出するため、佐賀駅を中心として各拠点エリアをつなぐ、街の“南北軸”の強化が求められている。

【「第2期佐賀市まち・ひと・しごと創生総合戦略」について】

 本市の人口は、1995 年(平成 7 年)の 246,674 人をピークに緩やかに減少を続け、2015 年(平成 27 年)の国勢調査では、人口は 236,372 人。今後も減少傾向が見込まれる。人口減少と相俟って、2015 年(平成 27 年)には高齢化率も 26 % に上昇しており、2055 年(令和 37 年)に 35.4 % とピークを迎え、概ね3人に1人が高齢者となることが予測される。

 一方で、年少人口割合(14 歳以下)及び生産年齢人口割合(15 ~ 64 歳)は減少、特に生産年齢人口割合の減少率が高くなっている。人口減少や少子・高齢化は、市場の縮小や労働力の減少による経済活力の低下を招き、若年層に魅力ある働く場の減少が進むため、さらなる人口減少、少子・高齢化につながる負の循環を生み出す。また、経済成長を前提に設計された社会保障制度の維持や人口の増加を背景に整備された社会基盤の維持が困難になることが懸念される。

 その対策として、第 1 期「佐賀市まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定、取組を推進し、2015 年(平成 27 年)の国勢調査における本市の人口は、236,372 人となっており、2010 年(平成 22 年)の国勢調査結果を基にした推計人口の 2015 年(平成 27 年)推計値である232,206 人を、4,166 人上回る結果となった。

 人口の減少幅はやや緩やかになっているが、若年層の福岡都市圏などをはじめとした都市部への転出超過傾向や出生数の減少などに歯止めがかかっているとは言い難く、人口減少と少子・高齢化は依然として深刻な状況であり、その取組の強化が求められる。

 人口減少と少子・高齢化に歯止めをかけ、それに起因する諸課題の克服や地域経済の活性化につなげ、人口ビジョンに示した将来展望を実現し、活力に満ちた持続可能な地域社会の構築が必要。そのための政策の基本的方向のとりまとめ。

(佐賀市「第2期佐賀市まち・ひと・しごと創生総合戦略(改訂版)令和3年3月」より。)

解決の手法

■本市では「中心市街地活性化基本計画」の基本方針に基づき、中心市街地の中心軸「中央大通り」の活性化に向けた取組を推進しており、令和3年度には当エリアの目指すべき将来像(未来ビジョン)を官民連携により策定した。

● 令和 3 年度より「SAGAスマート街なかプロジェクト」に取り組む。

【SAGAスマート街なかプロジェクト】:

・佐賀市の中心市街地を AI / IoT などのデジタル技術やデータ利活用を通じ 、利便性を向上させ過ごしやすい街を共に創っていこうという実証プロジェクト。

・令和 3 年 5 月に策定した「佐賀市街なか未来技術活用モデルプラン」に基づき、本プロジェクトでは、まず「街なか」という分野に絞って小さく実証をはじめ、エリアの実態やニーズに適応できるような取組を展開し、そしてさまざまなジャンルへと広げていくことをイメージするもの。

・デジタル技術の導入ありきではなく、これらの技術を地域住民とどう使いこなしていくかをともに考える取組を目指す。

・地元IT系企業 3 社と NPO 法人 1 団体で結成する「未来技術活用によるまちづくり共同企業体」が中心となって取り組む。

・デジタル技術、通信基盤、市民協働などの各分野に精通する事業者にサポート企業・団体として参画いただくとともに、実証プロジェクトに対し学術的・専門的な立場から協力していただくため、有識者がアドバイザー・評価委員として加わる。

・ 佐賀駅を起点として中心市街地に人の流れを生み出す方策が求められることから、デジタル技術を活用することにより、時宜にかなったデータ取得や来街者の回遊・消費行動を促進する取組を効果的・効率的に展開:

 ・様々なデータを取得・整理し、組み合わせ、新しい情報価値を創出:

  ー多機能型情報メディア(AI カメラ等を搭載したデジタルサイネージ)
   
   【サイネージの主な機能】

    ・情報発信:街なかの店舗やイベント情報、リアルタイム気象情報、近隣バス停の時刻表(※今後掲載)等。

    ・データ収集:人流データ(AI カメラ使用)、環境データ(センサー使用)

    ・ 公衆無線LANスポット
   (佐賀市「多機能型情報メディア(デジタルサイネージ)一斉稼働!!」ページ中「SAGAスマート街なかプロジェクト 」資料より。)

  ーデータ連携基盤(都市OS)、データ閲覧ダッシュボードシステムの構築 等


 ・共創型プログラムの推進(シビックテックの実践)

  →SNS等を活用した情報発信、アイデア募集フォームの実装、市民参加型ワークショップの開催 等

(佐賀市「SAGAスマート街なかプロジェクト ~ミライをサガに実装しよう!~」、SAGA SMART MACHINAKA LAB「事業実施体制」参照。)

解決における工夫点

【プロジェクトの特徴】

・スマートシティやスーパーシティといった取組が全国的に広がる中、「中心市街地の活性化」の分野から小さくはじめ、エリアの実態やニーズに適応した取組を展開。

・デジタル技術の導入ありきではなく、何をどのように活用していくかを、市民や来街者と共に考え、共に創る取組を同時に展開する。

【一般社団法人コード・フォー・ジャパン(Code for Japan)との連携】

・「SAGAスマート街なかプロジェクトの推進に関する協定」の締結(令和 4 年 3 月 30 日)

・シビックテックを実践し、先進団体の取組を支援している Code forJapan と連携協定を締結した。

・Code for Japan が有するノウハウや全国的なネットワークを提供してもらい、利便性の高い中心市街地を実現する。

事例による成果

■令和 4 年度実装のため、下記は「目標値」:

【ワークショップ参加者数と本プロジェクトをフィールドとしたビジネスモデル実証サポート参画者数】:

・ワークショップの参加者数(延人)
 
 [R4]100 [R5]100

・本プロジェクトをフィールドとしたビジネスモデル実証サポート事業参画者数(者)

 [R4]- [R5]3(※令和5年度から実施予定)

・中心市街地の通行量(万人)

 [R3]5.2 [R4]7.1 [R5]8.0


【中心市街地の地下と移住者数】:

・中心市街地の地価(万円/㎡)

 [R3]11.6 [R4]11.7 [R5]11.8

・中心市街地の居住者数(千人)

 [R3]8.8 [R4]9.3 [R5]9.4


【今後の展望】

● 令和 4 年度:プロジェクトの自走化に向けた「実行計画」の策定

・持続可能なプロジェクトへの進展に向けて、令和5年度以降の「アクションプログラム」を構築する。

● 令和 5 年度(予定):アクションプログラムに基づくプロジェクトの推進

・民間事業者等によるビジネスモデルの実証支援

・蓄積データに基づくデータ予測モデルの作成 等

事例の継続性

継続運用中

事例の運用期間

令和 3(2021)年度~継続運用中

参考資料

本事例は、「2022年度 夏のDigi田甲子園 佐賀県の取り組み」を中心として、以下の資料を参照して編集しています。
※ 以下の資料の参照先は、調査時点でのものです。参照先の構成によっては、リンク切れとなっている場合があります。あらかじめご承知おきください。

■デジタル田園都市国家構想 DIGIDEN

●2022年度 夏のDigi田甲子園

・佐賀県の取り組み
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/digitaldenen/archives/koushien/chiiki/saga.html

・推薦調書
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/digitaldenen/archives/koushien/chiiki/pdf/41-1.pdf

●デジ田メニューブック

・SAGAスマート街なかプロジェクト
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/digitaldenen/menubook/2022_summer/0137.html

■政府インターネットテレビ

・佐賀県佐賀市|SAGAスマート街なかプロジェクト|夏のDigi田甲子園
https://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg24683.html

■佐賀市

・2021 佐賀市 街なか未来技術活用モデルプラン
https://www.city.saga.lg.jp/site_files/file/2021/202106/p1f8n1hq1612kee89ijqepa1kuv4.pdf

・SAGAスマート街なかプロジェクト
https://www.city.saga.lg.jp/main.php/79618.html

・「第2期佐賀市まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定しました。2021年03月22日更新
https://www.city.saga.lg.jp/main/59234.html

―第2期佐賀市まち・ひと・しごと創生総合戦略 令和 2 年 3 月
https://www.city.saga.lg.jp/site_files/file/2020/202003/p1e4am7hubc1jnh0egrpdh1etj4.pdf

ー佐賀市まち・ひと・しごと創生人口ビジョン(改訂版)平成31年3月
https://www.city.saga.lg.jp/site_files/file/2020/202003/p1e4am7lt3j41pcqu6f1u88hl5.pdf

―第2期佐賀市まち・ひと・しごと創生総合戦略(改訂版)令和3年3月
https://www.city.saga.lg.jp/site_files/file/2021/202103/p1f14go3ua5u7bk415kj6nelrl4.pdf

・SAGAスマート街なかプロジェクト ~ミライをサガに実装しよう!~ 2022年04月20日更新
https://www.city.saga.lg.jp/main.php/77477.html

・一般社団法人コード・フォー・ジャパンと「SAGAスマート街なかプロジェクトの推進に関する協定」を締結しました! 2022年4月20日更新
https://www.city.saga.lg.jp/main.php/79175.html

 ー協定書
https://www.city.saga.lg.jp/site_files/file/2022/202203/p1fvd6ui0orer14l0trq7es16534.pdf

・多機能型情報メディア(デジタルサイネージ)一斉稼働!! 2022年4月22日更新
https://www.city.saga.lg.jp/main.php/79918.html

ーSAGAスマート街なかプロジェクト
https://www.city.saga.lg.jp/site_files/file/2022/202204/p1g15k5t423cb15mff269foii4.pdf

■SAGA SMART MACHINAKA LAB
https://smart.saga.jp/

・佐賀市長からのメッセージ
https://smart.saga.jp/message/

・事業実施体制 
https://smart.saga.jp/team/

■デジタル行政

・佐賀市、「SAGAスマート街なかプロジェクト ~ミライをサガに実装しよう!~」をスタート [ニュース] 2022.2.16 
https://www.digital-gyosei.com/post/2022-02-16-news-saga-smartsaga/

■佐賀県ニュース

・市街地でデジタル技術どう生かす? まちづくり考えるワークショップ 佐賀市「SAGAスマート街なかプロジェクト」 2022/04/26
https://www.saga-s.co.jp/articles/-/845968

関連する図表・動画

●デジタル田園都市国家構想実現会議事務局
・【佐賀県佐賀市】SAGAスマート街なかプロジェクト
https://www.youtube.com/watch?app=desktop&v=9GG1Q4ol--Q

事例に関する問い合わせ先

経済部 商業振興課 商業振興係
Tel: 0952-40-7100
E-mail: shogyo@city.saga.lg.jp

本事例についてのご要望

本ページ掲載事例の、項目の追加・修正・削除等のご要望は地方公共団体DX事例データベースに対するご要望フォームよりお寄せください。

PAGE TOP