大阪府豊野町「コンパクトスマートシティ実現に向けた公民連携による取り組み」

展開地域名: 大阪府豊野町

分野:
医療
健康
教育
子育て
観光
防災
地域活性化
デジタルデバイド解消
スマートシティ
キーワード:
業務効率化
コミュニケーションツール
IoT
スマホアプリ活用

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解決すべき課題

■少子高齢化が進む中の地域課題解決:

● 急速に進む高齢化:

・75 歳以上人口: 4,225 人(22 %)と高齢化が進んでいる。2025 年には 3 人に1人、2045 年には 2 人に 1 人が 75 歳以上となり、地域でどのように支えていくかが課題となる。

● 急速に進む人口流出・少子化:

・2019 年度の人口減少 403 人(自然減 191 人、社会減 212 人)で減少率 2 %。2020 年の 19,160 人の人口が、2045 年には 8,612 人になる。社会減を止めるため、子育て世代へ向けた町の魅力づくりが必要。

(一般社団法人コンパクトスマートシティプラットフォーム協議会「大阪スマートシティパートナーズフォーラム スーパーアドバイザープロジェクト 豊能町スマートシティプロジェクト TOYONO SMART CITY PROJECT」の「豊能町から頂いた課題内容」より。)


● 長期 KPI として、住民の減少抑制(令和 10 年で 1.4 万人規模に下がる予定を、1.5 万人で食い止める)(スマートシティ官民連携プラットフォーム「一般社団法人コンパクトスマートシティプラットフォーム協議会」より。)

● 地方都市における急速な人口減少に伴う地方自治体をスマートシティサービスで持続可能な街にしたい。
(スマートシティ官民連携プラットフォーム「コンパクトスマートシティプラットフォームの社会実装」より。)

解決の手法

■令和 2 年 8 月に、大阪スマートシティパートナーズフォーラム(通称:OSPF)に加入し、市町村が抱える地域・社会課題の解決に向け「スマートシティ」などの実証・実装に向けた取り組みを進めていく中、一般社団法人コンパクトスマートシティプラットフォーム協議会(通称:CSPFC)が主体となり自治体版スマートシティアプリを活用したスマートシティ―サービスによる地域活性化の取り組みを進めることとなった。

 【大阪スマートシティパートナーズフォーラム(通称:OSPF)】

 “大阪モデル”のスマートシティの実現に向けた推進体制として、企業やシビックテック、府内市町村等と連携して設立された。現在約 400 団体が参加する日本最大級のスマートシティプロジェクト。
 (一般社団法人コンパクトスマートシティプラットフォーム協議会「大阪スマートシティパートナーズフォーラム スーパーアドバイザープロジェクト 豊能町スマートシティプロジェクト TOYONO SMART CITY PROJECT」より。)

 【一般社団法人コンパクトスマートシティプラットフォーム協議会(通称:CSPFC)】

 スマートシティを構成するデジタルサービスを導入するにあたり、自治体課題の IT人材不足や予算不足を軽減する為に、各企業から提供されるコンパクトスマートシティプラットフォーム及びサービスの提供、技術・サービスに関する調査研究、ガイドラインの策定や標準化の検討、及び普及啓発をおこない、国内のスマートシティ産業の発展と新規事業創造、国民生活の向上に寄与することを目的して活動をする協議会。
(一般社団法人コンパクトスマートシティプラットフォーム協議会「協議会について」参照。)

● 一般社団法人コンパクトスマートシティプラットフォーム協議会実証フィールドとして豊能町にて少子高齢化が加速する街を改善できれば、日本各地の類似課題を抱える自治体への支援に繋がる。高齢者・子どもを中心に見守り、ヘルスケア、移動など公民連携して課題解決に取り組める環境の構築を目指す。

・地域課題解決に向け、スマートフォン地域アプリ「とよのんコンシェルジュ」を活用。健康データや日常生活の記録など共有し、買い物代行や移動手段の手配、見守りなどのサービスが受けられるように、住民の QOL 向上を目指す。

<実装したサービス>

・とよのんコンシェルジュ、手続きナビ、見守りカメラ、テレビプッシュヘルスケア(スマートバンド)。

  ー令和 4 年 4 月には健康相談予約、災害時避難状況確認機能を追加。(豊能町「【スマートシティサービス対応】 スマホアプリ「とよのんコンシェルジュ」が誕生しました!2022年4月14日更新 」より。)

<実装を予定しているサービス>

 ・地域通貨、モビリティ(AI オンデマンド)、見守り


・実装していくにために、デジタルインフラによる IT 弱者の解消環境整備及び教育のために、町民向け「スマートフォン教室」等を行い、デジタルデバイドの解消を図った。

解決における工夫点

・スマホに慣れていただく取り組みとして、高齢者を対象にウォーキングアプリを活用した健康事業や、避難訓練を実施し、避難経路や避難所の情報が一早くアプリに表示されるなど、住民の安全安心に繋がった。

・「スマホ教室」開催時には、各企業からプレゼンも盛り込み、豊能町スマートシティの取り組みを、広く住民に周知することができた。併せて、教室内で、地域通貨やキャッシュレス体験をデモ機で行い、よりリアルな買い物シーン等を想定した体験会となった。

・スマホ教室が終了した後も、スマホで分からないことや、スマートシティ事業に関する窓口として「よろず相談所」を開設。平均して毎回 10 名ほどの来場者があり、スマホやスマートシティへの関心が高まった。

事例による成果

<とよのんコンシェルジュ>
 
・登録者数:約 900 人

<スマホ(スマートフォン)教室>

・第 1 回目:2021 年 12 月開催(13 回) 参加者数:延べ 67 名
・第 2 回目:2022 年 1 月開催(13 回) 参加者数:延べ 113 名
・第 3 回目:2022 年 2 月開催(11 回) 参加者数:延べ 94 名

合計参加者数:延べ 274 名

<よろず相談所>

毎週月曜日及び土曜日 9 時~12 時 開館
1 日平均:10 名来場(多い日は 2 時間で 40 名来場)

<アンケ―ト結果>

ー第1回アンケートー

 Q28:スマートシティなんでも相談室(スマホがわからない、スマートシティサービスの使い方など色々と相談に乗ります)

 ・利用したい… 59.6 %(240 名回答のうち 143 名)
 ・利用しない… 15.4 %(240 名回答のうち 37 名)
 ・わからない… 20.0 %(240 名回答のうち 48 名)
 ・未回答… 5.0%( 240 名回答のうち 12 名)

ー第2回アンケートー

 Q8:教育(スマホ教室、学校ツールなど)
 ・必要… 80.5 %(185 名回答のうち 136 名)
 ・不要… 18.9 %(185 名回答のうち 136 名)
 ・未回答… 0.5 %(185 名回答のうち 1 名)

 Q16:スマホ教室の「難易度」はいかがですか?

 ・わかりやすい… 73.5%(185 名回答のうち 136 名)
 ・難しい… 19.5%(185 名回答のうち 36 名)
 ・未回答… 5.0%(185 名回答のうち 13 名)

 Q17:スマホやスマートシティ関連のことで困ったら聞ける場所「よろず相談室」は必要ですか?

 ・欲しい… 86.5 %(185 名回答のうち 160 名)
 ・いらない… 8.6 %(185 名回答のうち 16 名)
 ・未回答… 4.9 %(185 名回答のうち 9 名)

ー第3回アンケートー

 Q16:スマホ教室を受講したい

 ・利用したい… 86.3 %(80 名回答のうち 69 名)
 ・利用しない… 13.8 %(80 名回答のうち 11 名)

 Q17:スマホの使い方を知りたい

 ・利用したい… 85.0 %(80 名回答のうち 68 名)
 ・利用しない… 15.0 %(80 名回答のうち 12 名)


【今後の展望】

・スマホ教室受講者アンケート結果や「よろず相談所」での相談内容等を踏まえ、「住民の QOL を底上げする事業」として、引き続き「スマホ教室」等を実施してく予定。

・併せて、「とよのんコンシェルジュ」アプリを活用したサービスを、住民ニーズも取り入れながら、公民連携による地域課題に取り組み、住民の QOL 向上を目指す。

・また、各自治体にも横展開し、誰一人取り残されないためのプラットフォーム作りに寄与する。

・住民のニーズを把握しながら、企業の醸成を図り、住民と一緒に作っていくスマートシティを目指す。

事例の継続性

継続運用中

事例の運用期間

2022 年 4 月~継続運用

参考資料

本事例は、「2022年度 夏のDigi田甲子園 大阪府の取り組み」を中心として、以下の資料を参照して編集しています。
※ 以下の資料の参照先は、調査時点でのものです。参照先の構成によっては、リンク切れとなっている場合があります。あらかじめご承知おきください。

■デジタル田園都市国家構想 DIGIDEN

●2022年度 夏のDigi田甲子園

・大阪府の取り組み
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/digitaldenen/archives/koushien/chiiki/osaka.html

・推薦調書
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/digitaldenen/archives/koushien/chiiki/pdf/27-3.pdf

●デジ田メニューブック

・コンパクトスマートシティ実現に向けた公民連携による取り組み
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/digitaldenen/menubook/2022_summer/0089.html

■政府インターネットテレビ 

・大阪府豊能町|コンパクトスマートシティ実現に向けた公民連携による取り組み|夏のDigi田甲子園
https://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg24724.html

■豊能町

・【スマートシティサービス対応】 スマホアプリ「とよのんコンシェルジュ」が誕生しました! 2022年4月14日更新
https://www.town.toyono.osaka.jp/page/page005171.html

・コンパクトスマートシティプラットフォーム
https://www.town.toyono.osaka.jp/data/doc/1670732424_doc_228_0.pdf

■App Store

・App Store Preview とよのんコンシェルジュ
https://apps.apple.com/us/app/%E3%81%A8%E3%82%88%E3%81%AE%E3%82%93%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%82%A7%E3%83%AB%E3%82%B8%E3%83%A5/id1601546278

■コンパクトスマートシティプラットフォーム 豊能町 OSPF
https://team.expo2025.or.jp/challenge/183

■一般社団法人コンパクトスマートシティプラットフォーム協議会

・大阪スマートシティパートナーズフォーラム スーパーアドバイザープロジェクト 
豊能町スマートシティプロジェクト TOYONO SMART CITY PROJECT
https://cspfc.info/wp-content/uploads/2021/11/11%E6%9C%883%E6%97%A5%E5%90%91%E3%81%91%E8%B3%87%E6%96%99v1.pdf

■スマートシティ官民連携プラットフォーム

・スマートシティプロジェクト
https://www.mlit.go.jp/scpf/projects/index.html

・一般社団法人コンパクトスマートシティプラットフォーム協議会
https://www.mlit.go.jp/scpf/projects/docs/scproject_R3_mlit14_toyono.pdf

・コンパクトスマートシティプラットフォームの社会実装
https://www.mlit.go.jp/scpf/projects/docs/daterenkeisc_miac07_toyono.pdf

■大阪スマートシティパートナーズフォーラム
https://smartcity-partners.osaka/

■一般社団法人コンパクトスマートシティプラットフォーム協議会
https://cspfc.info/

・協議会について
https://cspfc.info/?page_id=6

■デジタル庁

・デジタル田園都市国家構想推進交付金デジタル実装タイプ(TYPE2/3)の採択事例
https://www.digital.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/10acd848-153a-4225-b4dd-d91c45e20912/0eb066b3/20221005_policies_digital_garden_city_nation_outline_01.pdf

■PR TIMES

・~ 公共交通網の最適化と地域住民のQOL向上を目指して ~ AIオンデマンド交通 『HANI+(ハニタス)』の運行開始について 阪急阪神ホールディングス株式会社 2023年1月11日
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001959.000005179.html

・Digital Platformer、大阪府豊能町で日本初分散型ID(DID)の商用サービス開始とデジタル商品券第2弾 DP 2022年6月7日
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000020.000059855.html

■時事通信

・デジタル⽥園都市国家構想 モデル事例
スマートシティを推進し子育て、ヘルスケア、見守り、観光など=大阪府豊能町
https://www.jamp.jiji.com/digiden/example/post-14.html

■産経新聞

・高齢化と人口減、ITで防げ 豊能町と大阪公立大がタッグ 2022/3/16
https://www.sankei.com/article/20220316-XRFCFC2HNZPQ5AWFNF6HRMIG64/

■NOSE KNITs

・【豊能町スマートシティ】とよのんコンシェルジュがサービス開始!乗り遅れる前に導入方法を解説 2022年5月31日
https://barnirun.info/wp/noseden/toyonon_concierge/

■Applion

・とよのんコンシェルジュ
https://applion.jp/android/app/com.toyono.app/gallery/

関連する図表・動画

●デジタル田園都市国家構想実現会議事務局
・【大阪府豊能町】コンパクトスマートシティ実現に向けた公民連携による取り組み
https://www.youtube.com/watch?v=kD6WTtNKnZM

事例に関する問い合わせ先

まちづくり創造課
Tel: 072-739-3412
E-mail: machisouzou@town.toyono.osaka.jp

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