神奈川県川崎市「しんゆりMaaS実証実験」

展開地域名: 神奈川県川崎市

分野:
交通
観光
スマートシティ
キーワード:
自動化
業務効率化
AI
IoT
スマホアプリ活用
MaaS

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解決すべき課題

■地域課題:

● 駅周辺の自家用車交通量が多いことによる道路混雑の発生

● 運転免許非保有者(高齢者等)のラストワンマイル移動手段の不足や子育て世代等の家族の送迎の負担

● 通勤時の満員電車等、公共交通機関利用における新型コロナウイルス感染の懸念

(国土交通省「しんゆりMaaS実証実験」より。)

解決の手法

■地域住民等の公共交通利用促進に加え、地域全体の移動の活性化や子育て世代の送迎負担軽減等に向けて、オンデマンド交通の導入や、複合経路検索・オンデマンド交通の配車手配等ができる MaaS アプリの提供を行う。また、鉄道の混雑予測情報を配信することで、コロナ禍においても安心して移動ができる環境を整える。

● 小田急線新百合ヶ丘駅周辺を対象に、小田急電鉄が提供する MaaS アプリ「EMot(エモット)」を用いてオンデマンド交通「しんゆりシャトル」の実証運行を実施するとともに、鉄道やバス、タクシー、カーシェアを含む多様な交通手段を検索、手配できるサービスを提供する実証実験を実施し、本サービスの利用促進と有効性(需要や負担軽減効果等)の検証に取り組む。令和 2 年 2 月から 4 月に、「しんゆりシャトル」の無償での実証運行を行った。第二弾の実証実験は、有償で、令和 3 年 2 月 17 日(水)~ 5 月 1 日(日)まで実施した。

・EMot により、配車依頼から運賃の支払いまでを1つのアプリで行えるようにするとともに、Emotの複合経路検索機能で、鉄道、路線バス、タクシー、自転車シェアなどの多様な交通手段と一体的に情報提供する。

・また、保育・教育関連施設や商業施設と連携してオンデマンド交通の利用促進を図る。さらに、コロナ禍における新サービスとして小田急線の各列車、各駅間の混雑予測の表示や、SNS から AI が抽出した観光地の見どころを提案するなど、安心・快適な公共交通利用に資する実験を推進する。

・基本的な運行方法:
 
 ー利用者からの配車アプリを通じた呼出に応じて、随時経路を変えながら運行する。
 ー利用者が指定した出発地、到着地近くのミーティングポイントで乗降できる。
 ー同じ時間帯に同じ方向に行く人と相乗りになる。

・対象エリア:エリア 神奈川県川崎市麻生区 新百合ヶ丘駅周辺エリア

・ 運 賃 1 乗車: おとな 500 円 こども 250 円

・定期券( 1 か月): おとな 21,000 円 こども 10,500 円

 ※いずれも、アプリ上でクレジットカード決済

・乗降地点 数 約 500 箇所

・使 用 車 両 :トヨタ アルファード
 ※ 最大同時運行台数 4 台
 
・配車システム Shotl(シャトル)
 ※ 「Shotl」は、Shotl 社(本社:スペイン・バルセロナ)が開発・提供している配車システムの名称

・本実証運行は、国土交通省の日本版MaaS推進・支援事業(※)に選定された「しんゆりMaaS実証実験」の一環として実施するもの。

 ※日本版MaaS推進・支援事業:地域の課題解決に資する MaaS のモデル構築を図る事業で、新たな MaaS のモデルとなり得る 38 事業が選定されてる。MaaS (Mobility as a Service)とは、さまざまな種類の交通手段をひとつのサービスとして統合する概念。

(小田急電鉄「令和3年2月15日報道発表資料 川 崎 市 小田急電鉄株式会社 官民連携によるオンデマンド交通「しんゆりシャトル」実証運行をスタート~日本版MaaS推進・支援事業に選定を受けた「しんゆりMaaS実証実験」を推進~」参照。)

事例による成果

■ 第一弾、令和 2 年 2 月から 4 月までの「しんゆりシャトル」の無償での実証運行について:

● 1 日あたり最大で約 200 名、実証期間を通じて約 5700 名の利用者があった。

● 配車システムは大きなトラブルなく機能し、高密度の需要にも問題なく対応できることを確認でき、また利用者アンケートによる満足度調査では、80 % 以上の方に「満足」または「やや満足」との回答があった。

(小田急電鉄「令和3年2月15日報道発表資料 川 崎 市 小田急電鉄株式会社 官民連携によるオンデマンド交通「しんゆりシャトル」実証運行をスタート~日本版MaaS推進・支援事業に選定を受けた「しんゆりMaaS実証実験」を推進~」より)


■第二弾、令和 3 年 2 月 17 日~ 5 月 1 日までの有償の実証実験について:

● オンデマンド交通利用者数:緊急事態宣言を受け、定員を削減して 2/17 より運行開始。

● 本事業期間の3/13以降も自主的に継続予定のため、宣言解除後に改めて需要を検証

● 商業施設連携交通チケット利用者数:4,153 件(1/1~3/12)

● EMot 利用者の公共交通利用頻度:令和 3 年 3 月に実施したアンケートの結果、45 %が令和 2 年 12 月に比べ公共交通利用が「増えた」と回答

(国土交通省「しんゆりMaaS実証実験」より。)

事例の継続性

運用停止

事例の運用期間

2020 年 2 月~2021 年 5 月

参考資料

本事例は、「国土交通省 しんゆりMaaS実証実験」を中心として、以下の資料を参照して編集しています。
※ 以下の資料の参照先は、調査時点でのものです。参照先の構成によっては、リンク切れとなっている場合があります。あらかじめご承知おきください。

■国土交通省

・しんゆりMaaS実証実験
https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/transport/content/001406478.pdf

・日本版MaaSの取組を加速!~新たなMaaSの構築を牽引するモデルプロジェクト38事業を選定~ 令和2年7月31日
https://www.mlit.go.jp/report/press/sogo12_hh_000190.html

■スマートシティ官民連携プラットフォーム
https://www.mlit.go.jp/scpf/index.html 

・スマートシティプロジェクト
https://www.mlit.go.jp/scpf/projects/index.html

・しんゆりMaaS実証実験
https://www.mlit.go.jp/scpf/projects/docs/smartcityproject_mlit(3)%2034_kawasaki.pdf

■川崎市

・官民連携によるオンデマンド交通「しんゆりシャトル」実証運行をスタート 2021年2月24日 コンテンツ番号126299
https://www.city.kawasaki.jp/500/page/0000126299.html

■川崎市麻生区

・区報あさお 2019(令和元)年 12月1日発行
MaaSアプリ「EMotエモット」による社会実験実施中
https://www.city.kawasaki.jp/asao/cmsfiles/contents/0000031/31902/191201_asao_web.pdf

■小田急電鉄

・令和3年2月15日報道発表資料 川 崎 市 小田急電鉄株式会社
官民連携によるオンデマンド交通「しんゆりシャトル」実証運行をスタート~日本版MaaS推進・支援事業に選定を受けた「しんゆりMaaS実証実験」を推進~
https://www.odakyu.jp/news/o5oaa1000001vqn9-att/o5oaa1000001vqng.pdf

・EMot
https://www.emot.jp/

・EMotとは
https://www.emot.jp/#about

・しんゆりシャトル 2021
https://www.emot.jp/shinyuri_shuttle_2021.html

■App Store 

・App Store Preview EMot (エモット)
https://apps.apple.com/us/app/emot/id1472652885

■Google Play

・EMot(エモット)- おでかけに最適な経路検索・電子チケット
https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.odakyu.emot&hl=ja

■新百合ヶ丘エリアマネジメントコンソーシアム インスパイア・ハブ・しんゆり

・2021/02/15 官民連携によるオンデマンド交通「しんゆりシャトル」実証運行を2/17(水)よりスタート
https://inspire-hub-shinyuri.com/area-news/7814.html

■Shotl On-demand bus platform Three powerful applications working seamlessly together
https://shotl.com/

・26.09.22  Shotl participates at EIT Urban Mobility’s “Disrupting MaaS” course
https://shotl.com/news/shotl-participates-at-eit-urban-mobilitys-disrupting-maas-course

■カナロコ

・アプリで配車 移動サービス「しんゆりシャトル」実証運行 神奈川新聞 | 2020年2月19日(水)
https://www.kanaloco.jp/news/life/entry-274508.html

事例に関する問い合わせ先

川崎市 まちづくり局総務部企画課
Tel: 044-200-2705
E-mail: 50kikaku@city.kawasaki.jp

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