展開地域名: 長野県佐久市
解決すべき課題
■移住者を増やし、市外の人が地方を活気づける新しい関わり方の創出。
● コロナ禍で移住希望者が直接足を運ばなくても、佐久市の魅力を伝える術はないかという課題。
解決の手法
■東京周辺から移住してくるリモートワーカーをターゲットにした、デジタル上に自治体初となるビジネスチャット「Slack」を活用したオンラインサロン、「リモート市役所」というプラットフォームを立ち上げた。本リモート市役所は、日本初となる行政主導のオンラインサロンであり、移住や暮らしの相談などに対応するもの。2021 年 1 月より運用を開始。
(佐久市「みんなで佐久市を語るリモート市役所」、シティプロモーションアワード2021「金 賞 未来創造賞 長野県 佐久市」参照。)
●「リモート市役所」の特徴
・移住について相談したいとき、Slackというチャットツールで気軽に相談できる。閲覧だけでも可能。佐久市だけでなく、移住に興味がある全員を対象としている。
・チャットには佐久市民や、佐久への移住者も参加する。「佐久のおすすめ公園はここ!」とか、「土日は、こんな遊びしてる!」など、市民の生の声を聞くことができる。
・移住相談についてのチャット上での窓口を「移住どうする課」としているが、他にも衣食住の情報交換が皆とできる「子育て課」「魅力はどこか課」「写真課」「アイデア課」など、様々な課がある。
(例)「アイデア課」: チャット上で「ブレインストーミング」も開催し、佐久市をもっと良くするには?や、こんなイベント案したい!といったアイデアを話し合える場所。
・その他、「リモート市役所課長」というオンラインサロンを盛り上げる役職の方を一般公募したり、オンラインイベントを実施したりと、新しい取り組みを続けている。
(佐久市「みんなで佐久市を語るリモート市役所」、advanced「「リモート市役所」のPRディレクターが目指す「記憶に残るPR」とは?」参照。)
事例による成果
●「リモート市役所」リリース 2 か月で実際に移住した例があった。
●「リモート市役所」Slack参加者調査 99 名に実施したインターネットによるアンケート調査で好評を得た(調査日: 2021 年 2 月 16 日 ~ 2 月 28 日)。
【リモート市役所参加者インターネットアンケート調査結果詳細】
・移住希望者の 100 % が「佐久市に移住したくなった」と回答している。
・ 関係人口(出身者や仕事で関わりのある人、何度も観光できたことがある人など)の 90 % が「佐久市に興味をもった」「親しみやすい街だと思った」と答えた。
(OZMA PR「長野県佐久市のデジタルコンテンツ「リモート市役所」制作」参照。)
● 本取り組みは以下の賞を受賞している:
◎ 自治体広報DXアワード(主催:一般社団法人日本デジタルトランスフォーメーション推進協会)で「審査員特別賞」を受賞(2023 年 3 月)
【自治体広報DXアワード】
自治体が取り組む広報DX事例を募集し、優秀な事例を表彰・公開し、デジタル時代における地方自治体等の広報活動の向上に寄与することを目的に開催する。(一般社団法人日本デジタルトランスフォーメーション推進協会「自治体広報DXアワードとは?」より。)
◎ 2022 62nd ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS は ブランデッド・コミュニケーション部門(Cカテゴリー:PR)で ACCシルバーを受賞(2022 年 11 月)
【ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS】
テレビ、ラジオCMの質的向上を目的に、1961 年より開催されてきた広告賞「ACC CM FESTIVAL」を前身とし、2017 年 よりその枠を大きく拡げ、あらゆる領域におけるクリエイティブを対象としたアワードにリニューアルしたもの。名実ともに、日本最大級のアワードとして広く認知されており、総務大臣賞/ACCグランプリは、クリエイティブ業界で活躍する関係者の大きな目標となっている。(ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS「ご応募が初めての方に(概要説明)」より。)
◎ PR Awards Asia 2022 は Public Sector部門 と Best Use of Virtual Platforms(B2C)部門でゴールドを受賞(2022 年 6 月)
【PR Awards Asia】
マーケティング・コミュニケーションの最新情報を伝えるメディア「Campaign」「PR WEEK」を運営している「ヘイマーケットメディアグループ」が主催しており、2002 年よりアジアの優れた PR活動を表彰している。今年度で 21 回の開催を数える PR業界において格式高いアワード。(OZUMA PR「『PR Awards Asia 2022』において、2つのゴールドを獲得!」より。)
◎ PRアワードグランプリ2021(主催:公益社団法人日本パブリックリレーションズ協会)でブロンズ受賞(2021 年 12 月)
【PRアワード】
PRアワードグランプリはわが国におけるコミュニケーション技術の質的向上およびパブリックリレーションズに対する一層の理解促進を図ることを目的としている。毎年、一般企業・団体の広報部門やPR会社が実施するコミュニケーション活動(広報・PR活動)の事例を広く募集し、審査を通して日本を代表する優秀な活動を表彰、公開している。
(公益社団法人日本パブリックリレーションズ協会「PRアワードグランプリ」より。)
◎ シティプロモーションアワード2021で金賞・未来創造賞(特別賞)受賞(2021 年 12 月)
【シティプロモーションアワード】
1.優れたシティプロモーションの実現
2.優れたシティプロモーションを進めようとする地方自治体への支援
3.優れたシティプロモーションを支援しようとする企業・団体との連携推進
4.優れたシティプロモーションを積極的に進めている地方自治体及び担当者の共創の場づくりへの貢献
上記を目的として、地域に関わる人々の幸せにつながる、的確なシティプロモーションを行っている地方自治体等を積極的に称揚するために 2021年に設立されたもの。優れた取り組みを行っている地方自治体に対し「金賞」、特に興味深い取り組みを行っている地方自治体に対し、「各特別賞」を授与し、表彰するもの。
(佐久市「リモート市役所を含むシティプロモーションの取組が2つのアワードで賞を獲得」より。)
【今後の展望】
● デジタル化が遅れている行政もできることから、柔軟に対応したい。
・いまDXが叫ばれているが、まずできることからと思い、Slack(チャットツール)を使った移住オンラインサロンを開始した。
・リモート市役所で得た知見は、ぜひ日本中の地域にも広め、みんながもっと地域を知れる環境を作りたいと考えている。
・まだこの試みは小さな一歩だが、ぜひ皆さんと一緒に、佐久市を盛り上げていきたいと考えている。
(佐久市「みんなで佐久市を語るリモート市役所」参照。)
事例の継続性
継続運用中
事例の運用期間
2021 年 1 月~継続運用中
参考資料
本事例は、「一般社団法人日本デジタルトランスフォーメーション推進協会 自治体広報DXアワード」を中心として、以下の資料を参照して編集しています。
※ 以下の資料の参照先は、調査時点でのものです。参照先の構成によっては、リンク切れとなっている場合があります。あらかじめご承知おきください。
■一般社団法人日本デジタルトランスフォーメーション推進協会
・自治体広報DXアワード
https://govprdx.hp.peraichi.com/
・自治体広報DXアワードとは?
https://govprdx.hp.peraichi.com/#section-20
・自治体広報DXアワード 表彰式
https://www.youtube.com/watch?v=4vTtj3FTl18
■佐久市
・リモート市役所を含むシティプロモーションの取組が2つのアワードで賞を獲得 更新日:2022年1月25日
https://www.city.saku.nagano.jp/shisei/seisaku_shisaku/citypromotion/remcityhall/citypromotion_award.html
・みんなで佐久市を語るリモート市役所
https://www.city.saku.nagano.jp/outside/citypromotion/salon/
■advanced
・「リモート市役所」のPRディレクターが目指す「記憶に残るPR」とは? 2023.01.18
https://advanced.massmedian.co.jp/article/detail/id=9796
■ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS
ご応募が初めての方に(概要説明)
https://www.acc-awards.com/outline/
■PR Awards Asia-Pacific
https://prawardsasia.com/
■公益社団法人日本パブリックリレーションズ協会
https://prsj.or.jp/
・PRアワードグランプリ
https://prsj.or.jp/pr-award/
・「PRアワードグランプリ2021」が決定
https://prsj.or.jp/2021/12/07/release_prawrd2021/
・「PRアワードグランプリ 2021」が決定 「まてりある's eye」~若者が人生を変える 物質科学広報プロジェクト~国立研究開発法人 物質・材料研究機構 がグランプリ受賞
https://prsj.or.jp/association/wp-content/uploads/2021/12/praw2021_open1207.pdf
■シティプロモーションアワード
●シティプロモーションアワード2021
https://www.cpaward.net/2021
・金 賞 未来創造賞 長野県 佐久市
https://www.cpaward.net/saku
●OZMA PR
・長野県佐久市のデジタルコンテンツ「リモート市役所」制作
https://ozma.co.jp/casestudy/detail/2
・2022 62nd ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS ブランデッド・コミュニケーション部門(Cカテゴリー:PR)でACC シルバーを受賞! 2022.11.02
https://ozma.co.jp/news/detail/113
・『PR Awards Asia 2022』において、2つのゴールドを獲得! 2022.06.09
https://ozma.co.jp/news/detail/96
■日本経済新聞
・(地域のチカラ 街のイノベーション) 長野県佐久市 移住検討者 チャットで支援 住民の「生の声」届ける 2021年12月7日
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO78197620W1A201C2L83000/
■Campaign
・PR Awards Asia 2022: Winners revealed Jun 7, 2022
https://www.campaignasia.com/article/pr-awards-asia-2022-winners-revealed/478395
事例に関する問い合わせ先
長野県佐久市 企画部 広報広聴課
Tel: 0267-62-3075(直通)
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