愛知県豊田市「都市と山村をつなぎ課題解決を図る「おいでん・さんそんセンター」」

展開地域名: 愛知県豊田市

分野:
住民窓口サービス
農林水産業支援
中小企業支援
地域活性化
移住
キーワード:
人材育成
ホームページ
コミュニケーションツール
IoT

←戻る

解決すべき課題

■豊田市は、自動車を中心とした産業都市であると同時に、面積の約7割を森林が占める山村地域。山村部では、人口減少に伴う空き家の増加という課題を抱えている。

● 人口減少・超高齢社会の下でも都市と山村がビジョンと価値を共有するなかでお互いの強みを生かし、支え合うことで豊かになる社会の実現。

(日経XTECH「築60年の空き家を開発・製作拠点として活用 スマートインプリメント、モペットバイク製作やロボット開発で社員の技術力向上」参照。)

解決の手法

■山村部への移住希望者向けの総合的な移住サポートや山村部をフィールドする企業の社会貢献活動、都市部と山村部の交流コーディネートなどのお手伝い等、都市と山村をつなぎ豊かで持続可能な地域づくりに向けた中間支援の取組を行う「おいでん・さんそんセンター」を 2013 年 8 月に設立。

● 都市と山村の交流を通じ、都市部では企業の社会貢献や人材育成など企業価値の向上、山村部では、農作業の指導による生きがいづくりや耕作放棄地の解消につながるなどの課題解決につなげている。本センターは、豊田市の 人・地域・技術を交流させ、イノベーションを創出してく拠点となる 2 大プラットフォームの一つで、同市の大きなSDGsの枠組みを成すもの。

< 具体的な取り組み>

◎ 山里交流バンク:

 希望する交流種目・参加(受け入れ)人員数などを基にリスト化(データベース化)し、その内容に応じた相手先を探し、つなぎ合わせるとともに、各種活動団体と連携をしながら必要に応じてパートナーシップを構築するまで調整する。

◎ パートナーエリア協定推進モデル事業

 都市部と農山村部の集落、自治区等による地域間のパートナーエリア協定や、地域と企業間の協定など、全国の先進事例を調査・研究するとともに、エリア協定締結による交流モデルの提案、実施及び事業憲章を行い、水平展開に向けた仕組みを構築する。

◎ 集落活動支援事業の運営

 集落活動(草刈、祭り準備等)を支援する都市部のボランティア養成・登録、農産集落の要請に応じた人員の派遣を行う。


● 本センターのホームページでは、地域の将来の姿をリアルに把握するため、各小学校毎の人口の将来推計を見ることができる。そうして、10 年後に、何件空き家がでそうか、田んぼがどれくらい耕作されそうなのかというイメージがもて、受け入れる村落側で、同将来設計をすべきか等のビジョンがもてるようになっている。
(豊田市公式YouTubeチャンネル「【おいでん・さんそんセンター】「移住者受入れスタートガイド」名古屋大学高野教授による解説」参照。)

● また、本ホームページでは、豊田市の空き家バンク登録制度や豊田市中山間地域空き家再生事業補助金【空き家改修補助金】について紹介している。

事例による成果

● 平成 28(2016)年度に 46 件のマッチングを実施するなど、毎年約 30 件以上の都市と⼭村をつなぐマッチングを実施。

● 本センターのマッチングで、元々関係のなかったカレーハウスCoCo一番を展開する ㈱ ワイズ 、地元の獣肉加工会社山恵、愛知県立足助高校と三者連携で 2017 年 7 月に「猪肉キーマカレー」、2018 年 6 月に「猪肉和風カレー」の商品を生み出した。

・約 3 万食が販売されたヒット商品となり、社会課題の解決に貢献する先進事例として、2018 年 11 月に第 5 回「ディスカバー農山漁村の宝」(内閣官房・の行水産省主催)で優良事例として選出された。

(おいでん・さんそんセンター「猪がつないだ縁から生まれた 鹿肉欧風カレーを新発売!〜足助高校の生徒がPRを学んで参画」、ディスカバー農山漁村の宝AWARD~第10回選定~「⓰ ⼀般社団法⼈おいでん・さんそん)」、公益財団法人 豊田都市交通研究所「2021年度 研究成果報告会開催記録 2021年7月1日開催」参照。)

● 空き家を移住者向けだけでなく、企業との要望ともマッチング・提供を実現。

・自動車制御システムの開発を行うスマートインプリメント ㈱ に協力。同社は、豊田市内の空き家を開発・製作の拠点として活用するプロジェクト「Smart Village Project」を開始しており、今回の空き家を同社及び、社員全員が集える場所、また地域との交流の場として活用する予定。
(日経XTECH「築60年の空き家を開発・製作拠点として活用 スマートインプリメント、モペットバイク製作やロボット開発で社員の技術力向上」、Dream News「山村地域の活性化 地域で役立つ「ロボット開発」も構想 築60年の空き家を 世界へ発信する“ものづくり”の拠点に 新プロジェクト「Smart Village Project」10月始動 社内交流の場にも」参照。)

【今後の展望】

当センターが目指す未来は、都市と山村がそれぞれの強みを生かし、支え合うことで、新しい価値や魅力を生み出し、様々なライフスタイルを選択できる、人々が暮らしを楽しむまち、その想像。

これまでの社会は、競い合って成長してきた。これからは、支え合って幸せになる社会、つながる力で、未来を変えていきたい。

(豊田市公式YouTubeチャンネル「Fullver 豊田市の山村との交流で企業価値を高めるマッチング支援 PR動画」より。)

事例の継続性

継続運用中

事例の運用期間

2013 年 8 月~継続運用中

参考資料

本事例は、「豊田市 おいでん・さんそんセンター」を中心として、以下の資料を参照して編集しています。
※ 以下の資料の参照先は、調査時点でのものです。参照先の構成によっては、リンク切れとなっている場合があります。あらかじめご承知おきください。

■豊田市

・おいでん・さんそんセンター ページ番号1030165
https://www.city.toyota.aichi.jp/shisetsu/sodan/1030165/index.html

・豊田市の山村地域等へ定住を希望する方(買いたい、借りたい方) ページ番号1028015  更新日 2023年9月5日
https://www.city.toyota.aichi.jp/kurashi/sumai/teiju/ijyubank/1028028/1028015.html

●豊田市公式YouTubeチャンネル

・Fullver 豊田市の山村との交流で企業価値を高めるマッチング支援 PR動画
https://www.youtube.com/watch?v=9omUCDE0qM0

・【おいでん・さんそんセンター】「移住者受入れスタートガイド」名古屋大学高野教授による解説
https://www.youtube.com/watch?v=30ADGLxh1bI

■おいでん・さんそんセンター
https://www.oiden-sanson.com/

・SDGsについて
https://www.oiden-sanson.com/sdgs.html

・地域を守る
https://www.oiden-sanson.com/mamoru/

・これからも推し進めていく自治の営み~8年間センター長を務めた鈴木と新センター長・田中の対談
https://www.oiden-sanson.com/sansonshow/entry-1061.html#:~:text=2013%E5%B9%B48%E6%9C%88%E3%81%AE,%E3%81%99%E3%82%8B%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82

・猪がつないだ縁から生まれた 鹿肉欧風カレーを新発売!〜足助高校の生徒がPRを学んで参画
https://www.oiden-sanson.com/sansonshow/entry-916.html

■公益財団法人 豊田都市交通研究所
https://www.ttri.or.jp/

・2021年度 研究成果報告会開催記録 2021年7月1日開催
https://ttri.or.jp/ttri_result/r03/index.html#page=1

■国土交通省 中部地方整備局 豊橋河川事務所

・おいでん・さんそんセンターとは
https://www.cbr.mlit.go.jp/toyohashi/kaigi/yahagigawa/ryuiki-kondan/img/2siryo13yama.pdf

■農林水産省

・ディスカバー農山漁村の宝
https://www.maff.go.jp/j/nousin/kouryu/discover.html

■ディスカバー農山漁村の宝AWARD~第10回選定~
https://www.discovermuranotakara.com/

・ディスカバー農山漁村(むら)の宝の取組
https://www.discovermuranotakara.com/gaiyo/

・⓰ ⼀般社団法⼈おいでん・さんそん
https://www.discovermuranotakara.com/sentei/select5/no16/

■スマートインプリメント株式会社
https://www.smart-implement.co.jp/

■日経XTECH

・築60年の空き家を開発・製作拠点として活用 スマートインプリメント、モペットバイク製作やロボット開発で社員の技術力向上 2019.10.09
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/news/18/06124/

■Dream News

・山村地域の活性化 地域で役立つ「ロボット開発」も構想 築60年の空き家を 世界へ発信する“ものづくり”の拠点に 新プロジェクト「Smart Village Project」10月始動 社内交流の場にも 2019年09月27日
https://www.dreamnews.jp/press/0000202379/

■ENERGY FRONTLINE

・Vol.09 “つながる つくる 暮らし楽しむまち・とよた” の実現  豊田市「SDGs未来都市」計画 2019.03.12
https://ene-fro.com/article/ef96_a1/

■中日新聞

・とよた里山鹿肉欧風カレー ワイズ、足助高、山恵が共同開発 2020年10月31日
https://www.chunichi.co.jp/article/146631

本事例についてのご要望

本ページ掲載事例の、項目の追加・修正・削除等のご要望は地方公共団体DX事例データベースに対するご要望フォームよりお寄せください。

PAGE TOP